陣痛や出産の痛み・不安を和らげる話題の出産方法『ソフロロジー式』を取り入れて実践したママのリアル体験記と感想をご紹介しています!
妻がソフロロジー出産予定です。初産でもソフロロジーは成功できるか心配で……。夫としてできる事は何か知りたいです。
本当に痛くなかったのですか?痛いですか?
バースプランなどで出産方法を選択していく中で、ソフロロジーについても悩んでいる皆さんに、私の経験が少しでもお役立ちいただけると光栄です。
体験者だからこその本音の感想を飾らずにご紹介いたします。
出産って楽しみだけど、不安も大きいですよね。
何度経験しても慣れることはありません!
毎度いろんな不安が付きまといます。
「たくさん出産を経験しているあなただからこそ、あなたが感じたこと・体験したことを本音で語ることが、これから出産を控えた方の力になれるのよ。」
ずっとお世話になってきた助産師さんが、「それがあなたの役目です。」と言ってくれたことを思い出しながら、記事にさせていただいています。
どうぞ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ソフロロジー法とは?
ソフロロジー式とは、リラックスをした状態での出産を目的にした出産方法です。
産院によってソフロロジーを積極的に取り入れている所と、そうでないところがありますので、もしかすると知らなかったという方も多いかもしれませんんね。
そんな方の為に、私が産院で教えていただいたソフロロジー出産法の内容を、当時のパンフレットやメモノートをもとに、簡単にご紹介いたします。
ソフロロジー法の基本は「イメトレ」「エクササイズ」「呼吸法」!
▼メリット
- 陣痛や出産の痛みが和らぐ
- 赤ちゃんに十分な酸素がいきわたる
- 産後、母体の早期回復
妊娠中にイメージトレーニングを重ね、陣痛の痛みや苦しみを出産に必要な前向きな気持ちに変えられるといわれています。
ソフロロジー式呼吸法で上手くリラックスできると、心と体の緊張がほぐれて陣痛や出産の痛みを感じにくくなることを目的としているんだそうです。
赤ちゃんが産道にいるあいだもゆっくりと十分な酸素を送り続けられるので、赤ちゃんにとっても、理想的な出産方法だといわれているんですよ。
ソフロロジー出産呼吸法のやり方
基本のポーズ:あぐら
呼吸法
ソフロロジー式の呼吸法は、鼻からゆっくりと息を吸い、口を少し開けてゆっくりと長く吐き出す「腹式呼吸」が基本です。
【陣痛がくる前・陣痛時】
陣痛が来るまでは、ママがリラックスできる楽な姿勢で過ごします。陣痛の波がきたらあぐらをかきましょう。呼吸は、なるべく長くロウソクを吹き消すようなイメージで「フー」と息を吐きます。波が去ったら全身の力を抜きましょう。
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【子宮口が全開した時】
- 「ゆっくりと息を吐く」ことに集中し、息を吐いた後は自然に空気が入ってくるのを待ちます。
- 陣痛が強くなってきたら、波に合わせてゆっくり息を吐き、少しいきみます。息を止めずにいきむのが大切です。
吐くことで自然とたっぷりの新鮮な空気を吸い込むことができるので、吐くことに意識を集中させると上手にできますよ。
痛みに耐えるときは息を止めてしまいがちですが、陣痛中は赤ちゃんも酸欠状態です。ママが上手に酸素を取り入れてくれると赤ちゃんも酸素をいっぱいもらえるんですよ。
ソフロロジー法とラマーズ法の違いは何?
ちなみに、出産時に行う呼吸法で有名なのは、陣痛に合わせて呼吸を変える「ラマーズ法」ですよね。ソフロロジーとの違いは何なんでしょうか。
ラマーズ式は、自然な子宮収縮による出産を目的とした出産方法です。
「事前にお産のしくみをよく理解しておけば不安や緊張がやわらぐ」という精神予防性無痛分娩の考えに基づいています。
ラマーズ法ではママが自立的にお産に臨み、パートナーの協力を得ながらより良いお産を目指すものという考え方の出産方法です。
お産の進み具合に応じていくつかの呼吸法を用い、ゆっくりと息を吐くことで緊張がほどけ、痛みから意識をそらせるといわれていますよ。
【ラマーズ法の呼吸方法】
- まだ陣痛が弱い時⇒「ヒー・フーー」3拍子
- 徐々に陣痛が強くなってきたら⇒「ヒッ・ヒッ・フー」
- 出産時のいきみ⇒「フー・ウン!」「フーフー」「ハッハッハッ」
ソフロロジーは、「もうすぐ赤ちゃんに会えることを思い描いて、陣痛を積極的に受け止めよう」という考え方に基づき、東洋的な座禅とヨガの様式が取り入れられています。
ソフロロジー式分娩法もラマーズ法も、お産への不安な気持ちや恐怖心を軽くして、心身ともにリラックスしながらスムーズな出産をめざしていくための方法です。
私が産院で助産師さんに両者の違いを聞いた時は、
「両者ともに呼吸法を重視しているが、どちらかというとラマーズ法の方が「呼吸を止めていきむ」という特徴がある」と言われました。ソフロロジーは、「呼吸をを止めずにいきむ」特徴があります。
ソフロロジーは、妊娠中からCD等を利用してイメトレと共に呼吸法も練習して出産に備えていきます。パートナーの方も是非一緒に家で練習してあげてくださいね。
ラマーズ法は必ず練習が必要というわけではありません。
ソフロロジー法出産体験記|本当に痛くなかった?痛い?
ここからは、私のソフロロジー法出産の記録をご紹介いたします。
私が初めてソフロロジー法に出会ったきっかけは、初めての妊娠でのバースプランでした。
分娩方法を相談する中で、初めて「ソフロロジー法」を知り、取り入れることにしたのですが……。
「痛かった?」「痛くなかった?」気になっている方も多いと思いますので、正直な感想を綴っていきたいと思います。
初産|ソフロロジー出産は成功!
初産という事もあり、正直出産の痛みも全く想像できず、不安よりも「我が子に会える喜び」に満ち溢れて挑んだ初の経験。
里帰り出産は選択せず、夫婦二人で赤ちゃんを迎えようと決めたのですが、当日は主人が仕事が抜けだせず、結局一人で産院での出産に……。
陣痛の痛みは、「ソフロロジー法の呼吸法」を使って上手に乗り切ることができました。
腰をさすってもらったり、テニスボールを尾骨にあててもらう事もなく、呼吸法だけで痛みを楽にすることができましたよ。
「子宮口が8センチ開いてるね~」と言われたころからは、陣痛の感覚も短くなってきて、グ~っと張ってくるお腹をさすりながら「ふうー」と吐くことを意識。
突然腰のあたりに今まで感じたことのない衝撃を感じ、必死にナースコールを押したのですが、助産師さんが駆け付け内診すると子宮口10センチという事で急いですぐ隣の分娩室へ移動しました。
「お産がスムーズですごいね。上手だよ」「まだいきまないよ~。息を吐いて~」と励まされながら、いよいよ子宮口全開・・・
発露 ※赤ちゃんの頭が出てきたとき 数秒間は
「痛かった!」
「痛くないことはない!」痛いことは痛いんです。それも人生初のレベルの痛み。
痛みでパニックになり呼吸もめちゃくちゃになっている私に、「息を止めないで吐く~。」「ふうー。」「ふー。」と助産師さんが一緒に声に出しながら呼吸方法をリードしてくれてました。
赤ちゃんが出てくるとき、自分では痛みに対して大きな声を出してしまったと思っていたのですが、助産師さんからは「初産なのに上手な出産だったね~。」「つるんと出てきたし、赤ちゃんもいっぱい酸素もらって綺麗な色だよ」と言っていただきました。
赤ちゃんの状態も良いという事で、産後すぐにカンガルーケアをすることも叶いました。
第2子|ソフロロジーのはずが……。
初産でのソフロロジー法出産で自信を付け挑んだ2回目の出産は、イメージトレーニングが活かされず苦労しました。
上の子がまだ2歳という事もあり、二人目は里帰り出産にしたのですが……。
地元が飛行機での移動が必須の場所の為、医師とも相談し妊娠8ヶ月頃に産院を地元の唯一の個人産院に変えたのですが、残念ながらソフロロジー法出産は取り入れていないとのこと。
・・・残念・・・。
それでも、妊娠後期から始まるお腹の張りや陣痛はソフロロジー法呼吸法で痛みが少なくなるようコントロールできましたよ。
しかし、肝心の出産時、痛みのがしのためにソフロロジー法の呼吸法をしてしまう私の隣で助産師さんは「ヒッヒッフー」の掛け声……。
混乱の中、妊娠中のイメージとの違いからか、陣痛の痛みも前回よりも強く感じられ、不安いっぱいになってしまった私。
「なかなかお産がすすまないね~」と先生が来て内診したときに突然破水!「あれ?今無理やり破水させられた?」と宣告無しの人口破膜にますますの不安と怒りが……。
しばらくすると突然、「万が一のことを考えて、赤ちゃんんもママもすぐ診てもらえるように救急車で県立総合病院に移動しますね」と言われ救急車で転院。
陣痛の痛みと、しまいには、「赤ちゃんの心拍が止まってる」との先生たちの大きな声と共にバタバタと「緊急帝王切開」の準備が始まり……。
手術室に移され、怖さと不安で涙がでて嗚咽で息もできなくなってきたのですが、それでも「赤ちゃんは私が守る」と気持ちを奮い起こしてソフロロジー式の深呼吸を始めると、突然腰に「ズシン」と覚えのある痛みと衝撃が!
麻酔を打つために背中を丸めるよう言われ看護師さん達に押さえつけられていたのですが、「赤ちゃんの頭がでます!」と必死に訴え、麻酔を中止し確認してもらい、手術室の手術台の上で無事に出産することができました。
不安と痛みと、予期せぬハプニングで涙を流しながらの出産になってしまいました。
赤ちゃんに何の異常もなく、後遺症的な物もなかったので本当によかったのですが、この出産は、妊娠中にしっかりと産院と出産方法についての相談時間を取っていなかったことが反省点となりました。
産院がいつも混んでいて忙しそうにしていたので、「経産婦さんだから大丈夫よね」「経産婦さんだからもうわかっているよね」という一言に、いつも「はい」と言ってしまい、助産師さんに相談することもできず、当日を迎えてしまった私が悪かったんだと反省いたしました。
第3子|バースプランでしっかり相談
第2子の時の不安感がトラウマとなってしまったことで、3度目の出産は里帰り出産をせず、信頼している先生の元でと決め、第1子を出産した産院を選びました。
3度目の出産という事もあり、やはりここでも「ベテランママだから大丈夫よね」と声をかけてもらったのですが、里帰り出産の経験と、自分が抱えている不安を正直に相談することにしました。
助産師さんとは、バースプランで複数回の相談時間を設けていただき、とにかく不安に感じていることを全て相談しました。
出産方法についてはもちろんの事、万が一緊急性がある場合の産院としての対応がどうなっているのか、上の子がいるので産後の不安についてもしっかりと確認。
いざ、出産の日は、私がトラウマを抱えていることを理解してくださっていたので、陣痛の割と早い段階で「もう病院に来ていいよ」と言ってくださり、早めに病院へ。
病室でパジャマに着替え安心してその時を迎えることができました。
スタッフの方や助産師さん、看護師の皆さんが「私たちがいるから大丈夫だよ~」「赤ちゃんも今準備しているよ~。いっぱい酸素を贈ってあげてね~。」とこまめに病室を覗き声をかけて下さるので安心して時間を過ごすことができました。
出産の際も、ずっと穏やかな声掛けと、優しく「吐くことに意識して~」と呼吸法をリードしてくださり、「どんな体勢でもいいよ、ママが一番楽な姿勢でいいんだよ」と励ましてくださいました。
赤ちゃんが出てくるその時はやはり「痛い」のですが、陣痛時は痛みのコントロールが楽にできたと思います。
ベテラン助産師さんだったことが救いで、上手に子宮内で回転助法をしてくださったこと、私が経産婦で産道の準備ができていたこと、助産師さん曰く「ママが上手にたくさん酸素を送ってあげたから赤ちゃんが頑張れたんだよ」と、嬉しい幸運が重なった出産だったようです。
ソフロロジー法でよかった~と心から感じられた出産でしたよ。
きっと、助産師さんも回旋異常に焦りながらも、私がパニックにならないようにと焦りを見せず穏やかに声掛けしてくださったんだと思います。
おかげで、不安を感じることもなくリラックスした気分で呼吸法に意識を集中させることができました。
第4子|分娩時のトラブルにもしっかり適応
第4子も迷うことなく前回と同じ産院を選びました。
「経産婦だから大丈夫」「ベテランだから大丈夫」といういつものワードが聞こえてきましたが、やはり何があるかわからないのが「出産」だと心掛け、バースプランにはしっかりと相談して出産に挑みました。
上に3人もいるので、自宅でゆっくりイメージトレーニングというわけにもいきませんでしたが、呼吸方法だけは普段から意識するようにして練習していましたよ。
やはりこの出産時も、陣痛の早い段階で病院に受け入れていただいたことで、安心してリラックスした状態で陣痛時を過ごすことができたので、痛みをコントロールすることができました。
出産時は3度ほどのいきみで「つるん」と出て来てくれましたよ。
やはり出産時の「痛み」は痛かったのですが、会陰切開もなく私の体の回復も早かったように感じました。
この出産では、赤ちゃんの首にへその緒が巻き付いていたらしいのですが、へその緒が平均値より長かったせいか、赤ちゃんの首を締め付けずに済んだんだそうです。
何はともあれ、赤ちゃんを無事に出産出来て本当に良かったと心から感謝いたしました。
第5子|ソフロロジー×無痛(和痛)分娩
第5子の出産は、「最後の出産にしよう」と決意しての出産でした。
夫婦共に大家族に憧れ、たくさんの子供を授かりたいという夢があったのですが、私が妊娠中に「良性発作性頭位めまい症」を発祥したこともあり、自分の体力にも不安が出てきたからです。
そのことから、最後の出産はソフロロジー×無痛(和痛)分娩を希望しました。
最後の最後に自分へのご褒美で、痛みを楽にしてもらおうと考えたのです。
陣痛時はある程度までソフロロジーの呼吸方法で痛みをコントロールし、だんだん痛みの強さが強くなってきたころに硬膜外麻酔を開始していただきました。
痛みは……。
やはり痛かったです。
痛みは少なくなっているのかもしれませんがでも確実に痛かったです。無痛になるというわけではありませんでした。
無痛分娩は、健康保険を利用することができないため、基本的に自己負担となります。
大きな出費だったのにこんなに痛いなんて……。と少し残念にも感じましたが、やはり子供が無事誕生できたことが何よりうれしかったですね。
ソフロロジー法分娩をした感想
私は「ソフロロジー法」に出会って良かったと感じています。
しかしながら、反省点もあります。
個人的に感じた「ソフロロジー法」の効果とデメリットをまとめました。
効果(やってよかった点)|メリット
- 妊娠中前向きになれる
- リラックスして出産に挑める
- 陣痛時・出産時の痛みをコントロールできる
- 赤ちゃんに酸素を沢山送ってあげられる
- 後陣痛の痛みを楽にできる
- 産後の体調回復が早い
- 産後の便秘・痔対策に良い
妊娠中はママのイメージトレーニングにもなったり、前向きな気持ちで出産に挑む準備が整います。
出産時は、ママの陣痛の痛みを和らげながら、常に赤ちゃんに酸素をたっぷり送ってあげることで、赤ちゃんにも理想的な出産方法だと感じました。
後陣痛の際にも、息を吐きながら痛みを感じる箇所をさすって痛みを楽にしていました。
実は「ソフロロジー法」の呼吸方法は、産後便秘に悩まされた時にも私の大きな助けとなりました。
恥ずかしながら、産後便秘で排泄に苦労した際、無理にいきまずにソフロロジーを意識して呼吸を止めずにいきむようにして、対処していたんです。
そのおかげか、友人の中には産後痔に悩んでいる人が多い中、私は産後の痔に悩まされることはありませんでした。
個人的な感想になりますが、ソフロロジーは妊娠中や産後の便秘にも役に立つと感じています。
デメリット
- 全ての産院がソフロロジーを取り入れているわけではない。
- 出産時の予期せぬトラブルでは、イメージトレーニングの効果が得られにくい
理想的なのは、妊娠初期から出産・産後のお世話まで一貫して同じ産院で受けられることだと思います。
しかし、里帰り出産などの場合は難しくなりますよね。
産院によって、どのような出産方法を取り入れているのかしっかりチエックしてから決定できればいいのですが、私の様に、実家が田舎で産院が限られており、ホームページも開設していないような産院しかない場合は難しいですよね。
何よりも生まれてくる赤ちゃんにとって何が良いのかを一番に考えることが産院選びで大切なことだと思います。
産院によっては、妊娠出産だけでなく産後のお悩みまでしっかりとサポートしている所もあります。
里帰り出産に固執せずに、ママが十分に納得し信頼できる産院と出会えることが最も大切だと思いますよ。
出産時の予期せぬトラブルは、心配しても避けようがありません。万が一の時でも、信頼している先生になら素直にお任せできるので、それが一番大切だと思います。
ソフロロジー法出産体験記【ママの本音】!本当に痛くなかった?痛い?」まとめ
「ソフロロジー法出産体験記【ママの本音】!本当に痛くなかった?痛い?」と題しまとめてきましたがいかがでしたでしょうか。
出産時は、ソフロロジー法での出産でも正直「痛い」です。
「無痛分娩」(和通分娩)の時でも痛みがゼロというわけではありませんでしたが……。
私の経験から、ソフロロジー法は、陣痛時の痛みを上手にコントロールできると感じています。
また、赤ちゃんに酸素を十分送ってあげることで、赤ちゃんにとっても理想的な出産方法だと感じました。
出産方法は、産院によって異なりますので、しっかりとした打ち合わせが大切です。
バースプランなどでしっかりと悩みを相談し、信頼できる先生の元で出産に挑めることが一番だと思いますよ。
私の場合、ソフロロジー法の呼吸方法は、出産後の後陣痛や産後の便秘にも効果的に活用できたので、この方法に出会えてよかったと感じています。
私の経験が、あなたのお悩みに寄り添うことができれば嬉しいです。
さいごまでお付き合いいただきありがとうございました。