生活の中に緑があると癒されますし心が穏やかかになることからも、観葉植物を育てている方は多いと思います。
しかし、育てている植木鉢の中に真っ白なカビが発生してしまうとその穏やかさもどこへやら、「どうする!」「どうなる?」と焦ってしまいますよね。
今回は、「植木鉢の土に発生する白いカビ」に注目し、「植木鉢の土に白いカビ!人体や植物への影響は?対策と再発防止のポイント」と題し記事をまとめてまいります。
正体を突き止め危険性の有無を調査、原因を究明し対処・再発防止へとつなげていきたいと思います。
それではさっそく見ていきましょう。
▼【おすすめポイント】虫が寄り付きにくい・カビが生えにくい土
植木鉢の土に白いカビ!人体や植物への影響は?
観葉植物の土に綿毛のように発生する白いカビは、見た目も不快ですが私たちの生活にも悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
特に、屋内で管理している鉢植えに白いカビが発生した場合は、限られた空間にカビの胞子が浮遊することになるので、早めの対策が必要です。
では、どのような影響が考えられるのか見ていきましょう。
植物への影響
カビが原因となり植物が病気を発症することがあります。土に白いカビを見つけたら、植物もカビに侵されている可能性があるのでチェックしてみましょう。
カビは植物を枯らす原因となるだけでなく、ほかの植物へも病気の感染拡大する可能性があり早急な対策が必要となります。
▼カビが原因で発症する植物の病気▼
- 白絹病
- うどん粉病
【白絹病】
植物の根元が白っぽくなっていたら、もしかしたら白絹病かもしれません。
そのままにしておくと、株や茎が腐り、葉が黄色くなって枯れてしまいます。
病原菌はその後、茶褐色の菌核を多数形成し、土の中で冬を越して、翌年に土を通して別の植物に感染します。
白絹病は、一度発生してしまうと治療することができません。病気にかかった植物は株ごと取り除き、焼却処分をして他の植物への感染を防ぎます。
植え付けていた土は湿らせ、黒いビニールなど光を吸収しやすいもので覆って、炎天下で高温消毒します。同時に、鉢やプランターも直射日光で消毒しましょう。
【うどん粉病】
葉っぱに『白い粉のようなもの』が発生している場合は、うどんこ病を疑いましょう。
土の表面についたカビの胞子が浮遊し植物の葉について広がります。
観葉植物がうどんこ病にかかってしまうと、若い枝や葉っぱが変形してしまい、成長を邪魔してしまいます。どんどん感染が拡大していくので早急な対策が必要です。
うどん粉病を発症してしまっている場合は、植物に対してうどんこ病やカビに効く専用の薬剤を使ったり、重曹スプレーを使ってかび菌を除去する方法があります。
▼発病後の治療効果にすぐれています。
植物の病気の症状へは、専用の薬剤等でアプローチすることが大切ですが、併せて土への対策も必要となります。土のカビ対策は後程詳しくご紹介致します。
植物へ悪影響を及ぼす土に発生した白いカビ! 人体へも悪影響があるのでしょうか。
人体への影響|アレルギーの原因にも
アレルギーを持っている方やお肌の弱い方にとってカビはダニよりも手ごわい相手です。
呼吸によってカビの胞子が体内に入ってアレルゲンになったり、あるいは肺胞内で繁殖し病気を引き起こします。
とくに肺アスペルギルス症は重い病気で、いったん肺の中でカビ(真菌類)が繁殖しますと執拗でなかなか排除できません。
カビは胞子によって増殖します。屋内で植物を管理している場合は、植木鉢の土にカビが発生することによって、カビの胞子が部屋中に漂うことになるので早急な対策が必要です。
▼【おすすめポイント】虫が寄り付きにくい・カビが生えにくい土
白カビの原因は?
白カビは自然界に生息し、空中を漂っているのでカビそのものを防ぐことは難しいんです。
胞子が好む環境は高温多湿! 植物が育つ鉢植えの土は胞子にとっては繁殖できる好環境となりやすく、「コロニー(カビの集合体」を作りやすいといえます。
特に観葉植物の土が以下のような環境があるとカビ発生の原因となります。
日当たりが悪く通気性が悪い・湿気の多い場所
屋内で育てていると日当たり、通気性が悪くなりがちです。
カビにとっては、直射日光がなくじめじめ薄暗~い環境はとっても居心地がよく大好きな環境なので、要注意です。
カビは紫外線が大嫌いです。日当たりが悪い場所においてある鉢植えはカビにとっては好都合ですし、そこに通気性が悪いとなると湿気もたまりやすくなるので、鉢植えの土がカビ発生装置になってしまうというわけです。
肥料のやりすぎ
観葉植物をかわいがるがゆえに、肥料をふんだんに与えてはいませんか?
植物にとって栄養となる肥料は、カビにとっても餌となり繁殖の手助けとなってしまいます。
肥料は土の中の微生物によって分解され、植物に吸収されていきます。
ついつい与えすぎてしまうと、分解しきれなかった肥料は植物に吸収されずカビの栄養源となってしまうんですよ。
水のやりすぎ
カビは乾燥が大嫌い。そして湿気が大好きです。
鉢植えの土が乾燥する前に水を与えていると、土は常に湿った状態でカビにとっては増殖しやすい環境となります。
屋内で鉢植えを管理している場合は、特に水やりの頻度を気を付けましょう。
もし、鉢の受け皿を使用している場合には、受け皿に水がたまった状態が続くとカビだけでなく蚊の幼虫などの発生源にもなるので注意してくださいね。
カビ発生の原因は、「緑色の藻」の発生にもつながってきます。やはり早めの対策を講じましょう。
「植木鉢の緑のカビ」についてはこちら▼の記事で詳しく解説しています。
▼【おすすめポイント】虫が寄り付きにくい・カビが生えにくい土
対策|対処方法
植物だけでなく、人間の体にも悪影響が及ぶ可能性があるので、カビを見つけたら早急に対策をとることをお勧めいたします。
以下で3つの方法をご紹介いたしますが、いずれの場合も作業中にカビの胞子が空気中に飛び散る可能性がありますので、庭やベランダなどの室外で行いましょう。
カビの胞子を吸い込まないよう必ずマスクをつけてくださいね。
アルコールで除去
普段キッチンで使用している市販のスプレー型の消毒用エタノールでも良いですし、無水エタノールを水で70%程度に希釈してスプレーボトルに入れて使用しても大丈夫です。
この方法は、アルコール消毒することで、土を捨てずに再利用できる利点もあります。
- 白いカビをスプーンなどで取り除き、カビはビニール袋に入れてしっかりと新閉じ処分しましょう。
- 表面の土を新聞紙やビニールシートに広げて、広げた土全体にアルコールをたっぷりと噴霧します。
- 土を直射日光にあて、完全に乾くまでしばらく置いた後、再び土を植木鉢に戻します。
表面の土の交換
▼【おすすめポイント】虫が寄り付きにくい・カビが生えにくい土
消毒したとしても、カビがついていた土を再利用するのはちょっと……。という人は、表面の土を交換しても大丈夫ですよ。
取り出した分と同じ量の土を鉢表面に加えてあげましょう。
その際には、腐葉土・培養土を避け、赤玉土など無機質な土を使用することをお勧めいたします。
植え替え
特に、同じ土を長く使い続けている場合は、土の質が悪くなっていることも考えられるので、すべて新しい土と交換し植え替えを行うとよいでしょう。
赤玉土・パーライト・鹿沼土を主にし、粒も大きめのものをブレンドして水はけ・通気性のよい土を作るのがおすすめです。
▼虫がわかない「ソイルアゲイン」|何度も使える虫がわかない土
最近では観葉植物専用のブレンド土が販売されていますので、初心者の方は販売店などで相談されてもいいかもしれませんね。
仕上げに土の表面に無機質の土を敷くことでよりカビが発生しにくくなりますよ。
植物は薬剤を使って治療してあげましょう。
【植木鉢の土にできるカビ】再発防止のポイント
せっかくカビを取り除いたとしても、環境によってはすぐまた再発してしまします。
再発を防ぐよう、カビを徹底的に予防していきましょう。
再発防止のポイント
- 風通しと日当たりのいい場所に鉢を置く
- 適度な水やり・肥料を心がける
- 受け皿に水をためない
- 鉢の素材を見直す
鉢植えを置く場所は、風通しと日当たりが良い場所を選び、部屋の換気もこまめに行うようにしましょう。
水や肥料は適切な量とタイミングが重要です。
水は表面の土が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。
肥料も決して与えすぎず、カビが発生しにくいといわれている化学肥料を使用するようにするといいですね。
受け皿のチエックも忘れずに! たまった水はこまめに捨てるようにしましょうね。
鉢の素材によって、土の中の通気性が異なります。
一番のおすすめは通気性のよい素焼きの植木鉢です。湿りを防ぐことができるのでカビ予防に最適なんです。
ポイントを押さえて、再発防止に心がけましょうね。
植木鉢の土に白いカビ!人体や植物への影響は?対策と再発防止のポイント
「植木鉢の土に白いカビ!人体や植物への影響は?対策と再発防止のポイント」と題しまとめてきましたがいかがでしたでしょうか。
観葉植物の土に発生する白カビは、植物にも人間にも悪影響があります。
植物の病気の誘発、カビの胞子を吸い込むことによるアレルギーなどの健康被害の可能性もありますので、カビを見つけたら早急に対処することをおすすめいたします。
カビの発生しにくい環境を日ごろから整えられるよう気を付けて、緑ある生活を楽しんでいきましょうね。
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